予防接種について
予防接種は、細菌やウイルスなどの病原体からつくったワクチンを接種することによって免疫をつける目的で行われます。事前に予防接種を受けておくことにより、特定の病気になりにくくなります。また、たとえその病気になったとしても症状が軽くて済みます。使用するワクチンは、感染症の原因となる各種の細菌やウイルスの病原性を弱めたり、それらを無毒化したりしてつくられます。これを注入することによって、体内に抗体がつくられるのです。なお、予防接種には、感染症の流行を阻止する「集団免疫」という目的もあります。予防接種は自分のためだけでなく、周りのみんなのためにも重要です。
インフルエンザとは
インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる急性呼吸器感染症です。このウイルスに感染すると、1～3日くらいの潜伏期間を経て発症し、38℃以上の高熱、頭痛、関節痛、筋肉痛、寒気などの全身症状が現れます。一般的な風邪症候群と同様に、喉の痛み、鼻水、咳などの症状もみられます。高齢者や基礎疾患をもつ方の場合、肺炎を併発してしまい、ときには生命に関わることもあります。
インフルエンザワクチン
インフルエンザを予防するため、マスクの着用、こまめな手洗いなどを励行されている方も多いと思いますが、さらに流行前のワクチン接種もお勧めします。なお、インフルエンザワクチンは接種してから効果が出るまでに約2週間かかり、その効果は約5ヶ月間持続します。日本でインフルエンザが流行するのが例年1月上旬～3月上旬なので、遅くとも毎年12月中旬頃までには接種するようにしてください。
予防接種後の注意点
予防接種後の30分程度は、接種を受けた医療機関にそのまま留まるか、医師とすぐに連絡が取れるようにしておきます。接種部位に異常な反応が現れたり、体調に変化が生じたりしたような際は、速やかに医師の診察を受けましょう。また、接種部位は清潔を保ち、接種後24時間以内は体調が変化する怖れがありますので、強度の運動や過ぎた飲酒は控えるようにしてください。
